四方山噺日常録-Retreat Daily Record-

仕事を離れた人間が気ままに過ごす日常録

本棚の魅力

昔から本が好きだ。

幼少期は図書館に通い詰め、1度に2、3冊は図書館の本を借り、それ以外にも数冊本を読んでから家に帰る程の本好きだった。今でも本屋、書店、古本屋などに、週3回は必ず立ち寄って雑誌や話題書、好きな分野の本をチェックしている。

今日も書店に立ち寄った。いつものように家で読みたい本を探すため、というのもあったが、今日は何より、2024年の『本屋大賞』の発表日だったから、というのが1番の理由だ。

速報を追っているうちに、宮島美奈氏著の『成瀬は天下を取りに行く』が『本屋大賞』を受賞したことを知った。好きな作品なだけあって、受賞を知った時の胸の高鳴りも非常に大きかった。やったね、成瀬さん。本当に1つの天下を取ったんだ、凄いよ。

2作目の『成瀬は信じた道を行く』を含め、受賞作品は家の本棚に既に収まっているので、今日は好きな分野の本と雑誌を1冊ずつ、本棚へ連れて帰るために買って、家路に着いた。

家の本棚の空きスペースの関係もあり、最近は定期的に購読している雑誌と、小説以外の特定分野の書籍はデジタル版で購入している。ただ、そのように仕分けしても、本棚は一人暮らしを始めてから貯め込んだ知識と情報の山で満ち満ちている。そろそろ、また整理が必要な時期に差し掛かってくるだろう。

今日、連れて帰った本と雑誌を家の本棚に収めて、改めてざっと本棚全体を見渡してみる。この本棚を眺める時間も、本を読む時間と同じくらい好きだ。あくまで持論だが、本棚の魅力は「限定された多様性」にあると考える。

様々な分野とテーマの本が収納されており、好きな時に知識や情報に手を伸ばすことが出来る本棚は、その本棚の持ち主の趣味や興味関心を反映していて、持ち主の個性や人生観を垣間見ることが出来る。日本の文化が好きな私にとって、自分の本棚はごく小さいながらも、時間をかけて、日本の文化の情報や知識を集めてきた足跡を残す宝庫だ。

宝庫から本を手に取れば、いつでも「温故知新」の時間にどっぷりと浸ることが出来るし、何度読み返しても、新しい発見や学びが待っている。自分のことに使える時間が増えた分、この宝庫の整理と新たな本を増やす準備も進めていきたい。

今日はまた「やりたいことリスト」に項目が1つ増えた、良い1日だった。